<季節>サンタクロースの願い事
それから、奈々子と待ち合わせしていた喫茶店に足を向ける。



「なんか了くん、大丈夫?」



また、昨日と同様に奈々子が心配そうに俺の顔をのぞく。



「大丈夫だよ。それより奈々子・・・」



「ん?何?」



奈々子の笑顔が俺の中でどんどん大きい存在になっている事に気づく。



「明日、ちょっと時間ある?



付き合って欲しい所があるんだ」



俺の言葉に不思議そうな顔した彼女が頷く。



「じゃぁ、明日。駅で待ち合わせしよう」



俺と奈々子は、そう約束した。
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