<季節>サンタクロースの願い事
(ちょっと待て…なんで奈々子が…)



俺の変な焦りや戸惑いを感じとった彼女は、言葉を付け足す。



「初めて、了くんと話した日に了くんの傍にいた人。



あの人、サンタクロースでしょ?」



奈々子の言葉に驚きで言葉が出てこない。



「その人の格好から、そうなのかなって思っただけなの。」



(奈々子には、見えるんだ。シュウジが…)



俺は、驚きで浮き上がっていたお尻を床につけて深呼吸。



そして、彼女に話を切り出した。



「俺とアイツが出会ったのは、ほんの1週間前なんだ。



ある日、いきなりアイツ俺の前に現れて…」



俺の言葉にゆっくりと彼女は、頷いてくれる。
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