<季節>サンタクロースの願い事
あの店に並んでいた可愛い指輪だった。



(やっぱり…)



「やっぱり…」



俺は、心の言葉が口に出ていたみたいだ。



奈々子が俺にどういうこと?って聞いてくる。



「シュウジがこの指輪見て泣いてたんだ…」



「えっ?」



俺の手の平の指輪を彼女も食い入るように見つめる。



「この指輪にどんな意味がある…のかな?」



奈々子は、指輪をさらに食い入るように見つめる。



「これは、俺の予感というか…推理になっちゃうんだけど」



「どういう事?了くん」



奈々子は、俺の言葉を待っている。
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