キャンティ

イチキロの世界

ジリリリリ…



朝。


けたたましい目覚ましの音と共に私は目覚める。


いつもより1時間早い起床。


「よし。」


ベットから飛び起き、ジャージに着替え、スニーカーの紐をかたく結ぶ。
朝のジョギングに向かうのだ。


ダイエット2日目。


ダイエットを始めようとしたのがこの時期でよかったと私は思った。


真夏では熱中症になり、真冬では体が凍る。やはりスポーツは秋に限る。


だいたいスポーツなんて今までやろうとしたこともないのに、人間のやる気というのはどこで火が点くかわからないものだ。


そんなことを考えながらジョギングを終え、空腹に水とスープだけの朝ご飯を入れた。


「さ、会社に行って来るよ！ポテチ。」


私はすこぶる調子が良かった。


「いってくれバ。」


相変わらず可愛気のない奴だ。


「いってらっしゃい。でしょ！もう。」


私はポテチにキスをし、会社に向かった。
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表紙・目次

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