イチゴの気持ち ~イチゴ達のラブストーリィ~
『あのね、慶太先輩…』
サイダーを一口飲んだ後言った。
『あのね、いつも先輩の泳いでいるのを見ていて、どうして泳ぐたびに記録が出るんだろうって。そしたら今日わかったんだ。先輩は水に愛されてるんだって。応援されているんだって思ったの。でもね、私は水に意地悪されてるから記録が出ないんだって。そんなこと考えてたら水に落ちて。でも、先輩が腕を掴んでくれたとき感じた。私も水を好きになければ応援してもらえないんだって。だからうれしかったの。ありがとう…』
「ありがとうってさ…でも、お前のこと好きだと思うよ。水がさ…水がそう言ってた…から…そうだ、すげーおまじない知ってるか」
先輩はそう言っていたずらっぽく笑った。