イチゴの気持ち ~イチゴ達のラブストーリィ~


「こんにちは、ごめんなさいね。急に来て。でも、タカ君言ってた通りだね。麻衣さんと

タカ君仲良くていいなぁ…うらやましいね…」


彼女は優しそうな笑顔で言った。


「今年は土曜だから花火目当ての観光客が多そうだよな」


『そうだね。タカト兄みたいな人が多いから地元住民はゆっくり見れないよ』


「なんだよ、そう言うなよ」


タカト兄のさみしそうな声…


でも、今日はいじわるも言っちゃうもんね。


そんないじわるな私にすかさずお母さんのフォローが入る。


「麻衣、何言ってるの。隆ちゃんだって毎年来てるんだから、地元人と同じだよね。そうそう、今年はなんだっけ、ほら、あの花火がすごいって役所で言ってじゃない」


『水中花火でしょ。あの音聞くとタカト兄はおなかに響くって言ってたよね』


「そうそう。夜空に上がる花火よりも音が響いて伝わってくんだよな。美咲は花火ってデ
ィズニーランドでくらいしか見たことないもんな。音は半端じゃないぜ」


また、美咲。なんでよ、私もいるのに。


「へぇー、私、花火大会って初めてだから、楽しみだな」


それからタカト兄は、今までの花火大会の思い出を話していた。
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