イチゴの気持ち ~イチゴ達のラブストーリィ~

新しい浴衣を着る。


うれしいはずなのに鏡に映る私は子供っぽく見える。


髪をあげ、浴衣の柄とお揃いで見つけた髪飾りをつける。


何をしてもいつもの私。


楽しみにしていた花火大会のはずなのに…


「麻衣、行くぞ」


玄関からタカト兄の声が聞こえる。


そっと玄関へむかう。


外にはもう、二人の姿があった。


「新しい浴衣、かわいいじゃん」


かわいいじゃん。それだけ?美咲さんにはあんなに褒めてたのに…


私は黙って草履をはいた。
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