イチゴの気持ち ~イチゴ達のラブストーリィ~
それにしてもいい天気。
式場の2Fのテラスからは緑あふれる庭が見える。
タカト兄、笑いすぎだよ。って言うかニヤケ過ぎ…
手すりに顔をつけ『ふぅー』っと大きくため息をついた。
「おいっ、具合でも悪いのか?大丈夫か」
背中から大好きな人の声…なんで?
振り返るとグレーのタキシード姿のタカト兄がいた。
『いいの?こんなところにいて』
「おぉ、美咲が衣装替え。麻衣こそ、どうしたんだ?」
『うーん、ちょっと酔っちゃったかな』
「えっ、マジかよ。お前未成年じゃ…」
『なに、慌ててんの。そんなわけないじゃん。ちょっと外の空気を吸いに来ただけ。それにしても、酔ってるのはタカト兄でしょ。私も注ぎに行こうかな』
「おい…勘弁してくれよ…最後の挨拶忘れちゃいそうだぜ」
タカト兄の顔を見ていたら思わず笑ってしまった。