イチゴの気持ち ~イチゴ達のラブストーリィ~
「…ぅ、うん?どした?」
『だって、タカト兄にやけ過ぎなんだもん…』
「お前なぁ…でも、うれしいんだ。こんなにみんなに祝ってもらえてさ。俺達、ここまでくるまでいろいろあったからな…だから、おめでとうって言ってもらえるのが本当にうれしいんだ…」
そう言いながらタカト兄は遠くを見つめていた。
その表情は私の知らないタカト兄の顔だった。
「なんか久しぶりだな、こうして麻衣と話すのってさ…」
『うん』
心地よい風が私とタカト兄の間に吹きぬけた。