好きと言わせて

「光がね、わたしの事嫌いっていうのは知ってるよ？
だけどね、わたしは光が好きなの。
別に、付き合いたいとかそういうのじゃないから。
ただ伝えたかっただけだから。
じゃあね、もうわたしに話しかけたりしないで。
変に優しくされちゃうとわたし、つらいから友達にも戻れない。」


わたしはまくし立てるように光に言うと、つかんだ腕を放し、走って自分の家へ帰った。


玄関のドアを閉め、鍵をかけ、その場に崩れこむ。



「･･･っく。」



自然と流れ落ちる涙。



ようやく告白が出来たという安堵感と、光を失ったという喪失感。




これでようやく、光を諦めることが出来る。



ようやく。