雨音~不器用な彼との7days~
『おはよう。早いね。隣の人は…彼氏かな??』

『いえ。知り合いです。ついてきてもらったんです』

『そっか。でもあれから精一杯生きてるんだね。洋子もきっと喜んでるよ。みなちゃんの元気な姿を見れて』

『圭さん…。まだお一人で??』

『あっ、うん。ただ洋子以上にいい人がいないだけだよ』

『そうですか…。』

『僕たちの時間は確実に進んでるんだ。だから何事もあせったりする必要はないんだよ』

『はい…。ではまた…。失礼します』

涼君の手を引いて来た道を戻っていった。

『疲れたでしょ??』

『ううん』

『帰ろう??』

『うん』

電車の中で今日のことについて話そうと思ったけど、帰りは二人とも無言だった。

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