雨音~不器用な彼との7days~
お風呂からあがり涼君と交代する。

(涼君があがる前にご飯の準備しなきゃ…)

冷蔵庫の中身をみて材料を確認する。

(今日は肉じゃがにしようかな…)

肉じゃがはお姉ちゃんが好きで自分でも作るくらいだった。

ふとそんなことを思い出してはまたズキッと心が痛んだ。

涙なんか流さない。
そんなことでスッキリさせようなんて思わない。

手が止まっていることに気づき料理を再開させた。

モクモクと湯気が出て出来上がった頃、涼君はあがってきた。

『ご飯出来たよー!!食べる??』

『うん』

器に盛ってテーブルに並べた。

『いただきます』

いつもは途切れ途切れだけど会話はあるのに夕食の時も無言だった。

食べ終えた食器をつけてあたしは部屋にこもった。

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