雨音~不器用な彼との7days~
『君は一体何をしてるんだって…。後を追われてお姉さんが嬉しがると思ってるのかって…。運命なんて誰にもわかるはずない。自分自身を責めるのは間違ってる。今君がすべきことは自分の人生を精一杯生きることだ。そしていつかお姉さんと胸を張って会えるようにって…。』

『うん』

『お姉ちゃんの旦那さんに救われた命…精一杯生きてみようって…。そしてお姉ちゃんの夢だった美容師になろうって思ったの…。いつかあたしが教えてあげれるように…。』

話し終えた後、涼君も横になって後ろからあたしを抱きしめてくれた。

そして頭をポンポン叩きなでてくれた。

涼君なりの不器用な優しさがまた泣けた。

涼君のほうに向き胸の中で子供のように泣き続けた。

そして涼君の規則正しい心臓の鼓動を聞いていたらいつの間にか寝てしまっていた―――…


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