my sweet home~行方不明の私~
ただ一つ、
何の欠点も見つからないかと思われたシャイニーに一つ首をかしげたくなることがある。
彼女は生まれながらにして女性であり、自らの性別に特に不満というものがあるわけではないが、
一人称が“ぼく”なのである。
“僕”というのは、下僕という言葉があるように男性の召し使いや、男性が、自身をへりくだって使う一人称である。
それを貴族階級の、それも名門出身のお嬢様でもあるシャイニーが使うのは何とも不可思議ということなのだ。
だがしかし、
彼女自身が日常的に使い続けており周囲もこれを黙認しているし、これと言えるほどの理論的な問題提起ではないため、
聞こうとする人物もおらず、彼女がなぜ一人称に“ぼく”を使うのかは直接聞かない限り半永久的に謎なのである。
それにしても、
待ち合わせをしていたらしい二人は公園からどこに行くでもなく座り込んでいたが、
なんとも幸せそうなのだ。
特に、先ほどまで顔に血の浮き出た青筋ができるくらいムカムカとしていたレイリードは、
今はおかめのお面みたいに目尻を下げている。
何の欠点も見つからないかと思われたシャイニーに一つ首をかしげたくなることがある。
彼女は生まれながらにして女性であり、自らの性別に特に不満というものがあるわけではないが、
一人称が“ぼく”なのである。
“僕”というのは、下僕という言葉があるように男性の召し使いや、男性が、自身をへりくだって使う一人称である。
それを貴族階級の、それも名門出身のお嬢様でもあるシャイニーが使うのは何とも不可思議ということなのだ。
だがしかし、
彼女自身が日常的に使い続けており周囲もこれを黙認しているし、これと言えるほどの理論的な問題提起ではないため、
聞こうとする人物もおらず、彼女がなぜ一人称に“ぼく”を使うのかは直接聞かない限り半永久的に謎なのである。
それにしても、
待ち合わせをしていたらしい二人は公園からどこに行くでもなく座り込んでいたが、
なんとも幸せそうなのだ。
特に、先ほどまで顔に血の浮き出た青筋ができるくらいムカムカとしていたレイリードは、
今はおかめのお面みたいに目尻を下げている。