君の恋~夏の日記~
「一樹ってさぁ……好きな人とかいるの?」
いきなりなんなんでしょう。この人は。
「いるよ。同じクラスのヤツ」
俺がそう言うと、樹里は「ふぅーん」とだけ言って、プリントの丸つけにかかる。
自分から話をふったくせになんだよ。
「あっ!もうすぐ一時間だねっ」
そう言い、ゴソゴソと帰る準備を始める。
なんか…おかしくね?
いつもなら一時間こえても、平気な顔してるし、今日はまだ45分しかたってない。
それに何か無理してね?
「体調悪いのか?」