【中編】彼女の嘘
『確認なんですけど、近藤 遼を知ってますか?』


「はっ?えっ?」


遼?


なんでだ?


『実は、高校の同級生でして.....同窓会をつい先日しまして....』



そういえば、最近会ったな。


遼の高校の同級生。


たしか、名前は....


祐也。


「もしかして、祐也とか言う彼が覚えていたのでは?」


『はい。そうなんです。祐也が星井専務と遼が一緒に居たと言いまして....』


「庄内さん、立ち会いで疾風くんと会いたいんだけどいいかな?」


彼に事情を話そう。


『えっ?それは.....』


電話越しでもわかる緊張感。


「遼のせいで君らは勘違いをしている。現状の経緯を話すよ。」


『わかりました。星井専務はいつが...』


気まずそうだな。


わからないでもないが。


「まあ、プライベートだから....なるべく平日がいいんだけど。」


『わかりました。すぐに連絡取って折り返します。』


「申し訳ないね。これからも君がうちの担当でいてくれよ。」


こんな偶然がなければ、ありえない。


もう少しこのままなら、行動をしなきゃいけないと思ってたから。


『いえ。ありがとうございます。』
< 42 / 82 >

この作品をシェア

pagetop