【中編】彼女の嘘
電話を切り、ため息をついた。


遼には、申し訳ないがそろそろ現実を見てもらわないと。


遼だって、わかってるはずだ。


こんなことをしても無駄だと。


遼にとっても疾風くんが最愛の人。


疾風くんにとっても遼が最愛の人。


それは、揺るぎない事実であって変わらない現実。


羨ましい。


だから、手助けをしたかった。


満たされたかった。


俺は、ダメだったけど。


見たいんだ。
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