【中編】彼女の嘘
「庄内くんから連絡をもらって会うことになったんだ。」


「遼、ごめんな。」



疾風は、急に私に謝った。


意味がわからないよ。


私は、首を傾げた。


「俺さ。遼が苦しんでるの知らなくて.....」


「疾風は、疎いから仕方ないよ。私が悪いから....」


私の被害妄想が悪いんだ。


だから、仕方ない。


「違う。俺も悪い。不安にさせないようにいろいろ言えたのに。」


「私ね。疾風を責めたくなかった。だから、逃げたの。」
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