Boy Friend
<ビター♥バレンタイン>
「三日も遅れちゃったけど…
受け取ってくれるよね?」
あたしは心配になりながら
聖端にチョコを渡した。
「ありがとう…」
あたしと二人きりでいる時は
俺様な聖端なのに
何故か今は、照れて小さな声で
お礼を言っている。
「…やっぱ遅れたこと怒ってる?」
「ばっ…馬鹿ヤロー!!!!
そんなんじゃねぇよ!!
あんなことあったんだから…
遅れるのはしょーがねぇだろ?
ただ~…俺は…………
嬉しいんだよっっ!!!!
こんなこと言わせんな馬鹿っ!!」
聖端は赤くなって言う。
あたしは不器用な言葉に照れる。
「…こっちこそ、ありがとうね」
あたしはそう言いながら聖端の手を
握る。
「…守ってやれなくてごめん」
聖端は握り返す。
「……」
それ以上、盛り上がれなかった。