俺様執事に全てを奪われてⅡ
「あの子って誰?」

葛城が質問をし、葛城のとなりに座っている木内が興味深そうにうなずく

「まあ、別にいいだろ」

「何が? あの子は知ってるの? あんたを信じ切ってるわよ?」

「そのうち、わかるよ」

ナツが…ね

俺が誰と結婚をして、乙葉が誰の子を身ごもっている、か

「外道」

ナツがぼそっと呟いた

「何、奥さんとはどうなの?」

木内が、輝いている目で聞いてくる

たしかこいつは、結婚願望があるんだよな?

なのに、彼女がいねえんだよ

顔は悪くないのに、なあ


「うまくいってるよ」

「どう、うまくいってるんだよ」

「別に、普通だよ」

「普通? 須山の口から『普通』って言葉が出てくるなんて、信じられねえって」

なんだ、そりゃ

まるで俺が、異常みたいなことを言うなよ

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