俺様執事に全てを奪われてⅡ
わたしは、元から視線をそらすと天井を見上げた
誰だ?
元が浮気をするとしたら…
「おいっ!」
元の呼びかけにわたしの身体が、びくっと跳ねた
「俺の浮気で離婚するって言うくらいだ。確証があって、言ってんだろ?」
わたしはまた元の顔を見た
すごく怖い顔をして、わたしをまっすぐに見つめている
「元はモテる!」
「はあ? 理由はそれだけか? それなら次は不細工でモテない男と結婚するんだな」
「違うっ」
「じゃあ、なんだ」
「……が、…ってたもん」
「聞こねえなあ」
元の眉がつり上がった
「鈴村先生が言ってた! 電話で…わたしが聞いてるとは思わないで、元と話してるつもりで、鈴村先生がぺらぺらと話してた」
「はあ?」
今度は元の眉間に皺が寄った
「元が話したんでしょ!」
「誰が話すかよ。友人に、浮気をしてるって話す馬鹿男がどこにいんだよっ」
「じゃあ、鈴村先生が元の浮気相手!」
「有り得ねえんだよ」
「なんで! 付き合ってたっていう過去がある」
「俺は振られたんだ」
「振られても、復活する愛だってある」
「ふざけんな。俺はあいつに、一度も恋だの愛だのっていう気持ちを抱いたことなんてねえよ」
「は?」
わたしは首を傾げた
「付き合ってたのに?」
「付き合えって告白してきたら、付き合ってやっただけだ」
「何それ」
誰だ?
元が浮気をするとしたら…
「おいっ!」
元の呼びかけにわたしの身体が、びくっと跳ねた
「俺の浮気で離婚するって言うくらいだ。確証があって、言ってんだろ?」
わたしはまた元の顔を見た
すごく怖い顔をして、わたしをまっすぐに見つめている
「元はモテる!」
「はあ? 理由はそれだけか? それなら次は不細工でモテない男と結婚するんだな」
「違うっ」
「じゃあ、なんだ」
「……が、…ってたもん」
「聞こねえなあ」
元の眉がつり上がった
「鈴村先生が言ってた! 電話で…わたしが聞いてるとは思わないで、元と話してるつもりで、鈴村先生がぺらぺらと話してた」
「はあ?」
今度は元の眉間に皺が寄った
「元が話したんでしょ!」
「誰が話すかよ。友人に、浮気をしてるって話す馬鹿男がどこにいんだよっ」
「じゃあ、鈴村先生が元の浮気相手!」
「有り得ねえんだよ」
「なんで! 付き合ってたっていう過去がある」
「俺は振られたんだ」
「振られても、復活する愛だってある」
「ふざけんな。俺はあいつに、一度も恋だの愛だのっていう気持ちを抱いたことなんてねえよ」
「は?」
わたしは首を傾げた
「付き合ってたのに?」
「付き合えって告白してきたら、付き合ってやっただけだ」
「何それ」