記憶の欠片
「そう言えば。
今、何時だろう」
気を取り直して、
携帯を取り出して
時間を確認しようとすると
急に、嘉幸の言葉が脳裏に浮かんだ。
“頑張れ…かぁ。”
携帯の画面を開いたまま
ボンヤリ考え込んで、
時間も見ずに
ポケットに終い込むぐらい
気持ちが揺れていた…。
仕方ないか...
嘉幸は、どんな相手なのか
知らないからなぁ!
ただ、
相手の事を聞いても
同じ台詞を言うんだろうかと
ふと思ったりもした。