オンナの園
やっと、やっと、出発。


この先、不安だなぁ〜



小型バスで3時間、山道をどんどん上がって行く。
風景が単純で、みんながまた、一人一人、眠りについていく。
あやかもさやかも、眠たくて、こくこく、している
ねてしまったら、また化粧やり直すのに、時間かかるぞぉ〜
そう思いながら、私も少しこくっ…とねてしまっていた。

誰も景色など見ていない。

運転手のおじさんのマイク放送。


『もうすぐ、着きますから、みなさん、頑張ってきてくださいね。』


みんなが、おじさんのその声で、目が覚めた。


『ここ、綺麗なとこだねっ、妖精がいそうなとこだよ、この静かな森には、ノアがいそうだ。』


この子はどこかが違うと思ってた。


名前からして、ちと違う。
海月のくらちゃんだよ。


さっきのセリフ、ノアって小説に書いてあったんだって!


急に、綺麗な事、言うんだもん。

びっくりした。



そろそろ、着くかな?


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