オンナの園
美華先生がお箱、リボンを隣の教室にとりに行くために、そとに出ていった。


ガラガラガラ〜


ふたたび、扉がひらかれた。

美華先生は、衣裳替えをしている。
今度は、ピンクのヒラヒラワンピースに、薄いピンクのピンヒールのパンプス。

美華先生、なぜに衣裳替え!?

これは、多分、あやかとさやかに対抗意識を燃やしてる?

しかし、衣裳替えとは、芸能人並み。


『さぁ、みなさん、美華で〜す。今からは、包装の仕方、教えちゃうわよん。とくに、そこの二人、あやかさん、さやかさん、しっかりおぼえて、ちょうだぁいね。』

美華先生の美しい瞳がキラッと光ったように思えた。

あやかとさやか、目をつけられてるよ…



そうこう、思っているうちに、遠くの方から、車の音が聞こえてくる。こんな山の中で車、珍しいなぁ。


美華先生は一生懸命にしゃべっているのに、みんな、車の音に気をとられ、うわの空状態。


あやかと、さやかが、美華先生を無視して、化粧を始めた。


『ちょっと、そこの二人、美華の話、何にも聞いてくれないのね、どうして…』
美華先生がそういったとたん、あやかが、立ち上がった。

< 29 / 89 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop