オンナの園
そのころ、研修所の裏庭では…

ゆきのんがマサハルを呼び出していた。



『朝早くから、ごめんね…』


『俺もあれから、返事聞いてなかったし…』


『………』


『私、怖いの…』


『……知ってる』


『私、私…』


『ゆきのん、俺はおまえを悲しませたりしない…』



『マサハル……こんな私でもいいの?』


『当たり前だろっ…』



マサハルがゆきのんに近づいてくる。


ゆきのんの細い身体をきつく抱きしめた…



『好きだよ……俺がおまえを、守るから…』



ゆきのんは、マサハルの事を信じてみよう…と心で誓った。


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