暴走族に恋したお姫様

出逢い

―――中学3年の夏休み―


「まじ退屈だあ~」

中3年になって初めての夏休み。恵美は受験生だってのに毎日だらだらして過ごしてた。勉強なんてやる気も起きなくてメールしたり電話したり、毎日遊んでいた。
充実感がまるで無いの。

楽しい時なんて友達と馬鹿やってるだけ。
スリルが欲しいの。退屈な日々にはうんざりした。

「あ!この子、西中の子だあ!」

私が通う学校は遅れてた。真面目くんが多すぎる。西中とか南中とかは校則なんてあって無いようなもので。縛られたくない私はホントにそれが羨ましかった。

だからブログ等で"荒れてる"中学の子達と仲良くしたかった。
今日もいつもみたいに...。

「メール送ろっと♪」

でもこの日からだね、

私の運命の歯車が狂い始めたのは。


この日メールなんて送らなければあんなに辛い思いしなくてすんだのにね。
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