壊人間
第一話 『ストーカー』
『プルルルル……プルルルル……只今留守にしております。御用件の方はピーと言う発信音の後にメッセージを入れて下さい。ピー』
『ガチャッ。プーッ、プーッ、プーッ』
毎日、午前零時に鳴り響く電話。
毎日決まった時間に誰かから掛かってくる。
始めの頃は達の悪い悪戯だと思い、
電話を取り注意していた。
でも、受話器の向こうから声は聞こえない。
次第に気味が悪くなり無視するようになった。
それでも
毎日
毎日
毎日
毎日
午前零時に鳴り響く。
ベッドの中で震える日が続いた。
『プルルルル……プルルル……』
今日も鳴り響く電話。
警察に相談したが、直接手を出されない限り
手の打ち用がない。そう言われた。
私は泣きながら恐怖が支配する家に帰った。
『御用件の方はピーと言う発信音の後にメッセージを入れて下さい。ピー』
『ガチャッ。プーッ、プーッ、プーッ』
『プルルルル……プルルルル……只今留守に、ガチャッ。プーッ、プーッ、プーッ』
『プルルルル……プルルルル……只今る、ガチャッ。プーッ、プーッ、プーッ。』
一週間が経ち、次第に切るのが早くなってきた。
私は身の危険を感じ、もう一度警察に相談する事にした。
が、しかし、答えは同じだった。また恐怖の日が続いた。