壊人間
更に一週間が経った。







電話は掛かって来なくなった。







安心して眠れる日が戻って来た。













そう思った。















『ガシャガシャ!ガシャガシャ!』

















家のドアを開けようとする音。












私は気が狂いそうになった。










けれどこれで警察が動いてくれる。










翌朝、私は警察に駆け込み事情を説明した。











その日の夜、警察がストーカーを捕まえる為に見張りをしてくれる事になった。










電話が掛かって来た時の為に、電話に逆探知機も付けてくれた。










これで安心出来る。
















『プルルルル……プルルルル……』











午前零時。



電話がまた掛かって来た。






私は直ぐに、外で警護をしている警察官に知らせた。











警察官が逆探知機を見ると











そこには何も表示されていなかった。













私は恐怖した。












恐怖に恐怖した。











私は涙が止まらなくなり、警察官に抱き着いた。












「やっと俺を見てくれたね」












私はその言葉にハッとして、警察官を見上げた。











警察官はニヤリと薄ら笑いを浮かべ、私を見下ろしていた。
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