こっちむいて伏見!
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「オマエらなぁ…。
どうしたらそんな酷い点数が取れるねん?」
放課後、
部室で藤森先輩がアタシたちのテストを眺めながら呆れて言った。
「でも…!
いつもよりも難しかったんですよ?」
「普段はもっといい点を取れてるはずなんですよ?」
「今回はちょっと…、
油断してて…」
「そ、そうなんです!」
伏見とアタシは先輩に一生懸命になっていい訳する。
「だいたい、
なんでテストの点数なんかクラブ活動と関係あらへんのに…」
アタシがボソッと言うと先輩が答える。
「クラブの部員が全員…
っていってもこのクラブはオマエらだけやけど。
とにかくふたりがこんな悪い点取ってたら勉強に力入れろって、
クラブ活動休止の指導されることもあるんやで?」
「えっ、そうなんですか?」
「オマエ、そんなんも知らんとクラブ入ったんか」
横から伏見が呆れ顔で突っ込んでくる。
そんなこと言ったって、
アタシ、クラブ活動したいっていうのは
ただ、伏見と一緒にいたいからだけなんだもの。
はっきり言って
クラブ活動休止とか言われてもそんなのどうでもいいもの。