こっちむいて伏見!
「ホントですか…?」
へー、
マジですか。
なんかすごくないですか。
それ。
いっつもちゃらんぽらんで
ふざけてんのか、
マジメなのか、
わからないひとなのに。
そんなに
すごいひとだったんですか…。
アタシはいつまでも感心していた。
「て、ことで俺がオマエらに期末テストまでに点数が取れるように勉強みてやるから。
…って
言いたいとこやねんけど。
俺も一応、
これでも受験生やし。
自分の勉強したいから」
「はあ…」
「そうですか…」
伏見とアタシは力なく返事をする。
「伏見は深草に数学を教えて深草は伏見に国語を教えろや?
期末までまだ3週間あるし、
今日からクラブは中止で勉強ってことで!」