こっちむいて伏見!
やっと着いた、
日本橋は東京の秋葉原ほどでもないけれど結構大きな電気街だ。
堺筋を挟んで両側の通りにたくさんのお店がある。
時々、路地があったりするが、
そこに入っても小さいながらも電気部品のお店がたくさんある。
そして。
伏見とアタシは大きな歩道橋の下で藤森先輩が帰ってくるのを待っていた。
先輩はここに着いた途端、
ちょっと行くところがあるからそのままここで待つよう、
言ってからこの場を離れてしまった。
ふと腕時計を見ると
あれ?
もう20分近く帰ってきてない?
隣には伏見が無言のまま立っていて、
改めて見ると、
私服姿の彼も意外とカッコいい。
こんなひとだからダサいカッコしてくるんだろうな、
と思ったけれど
そんなことはなく。
贔屓目で見ても、
背が高いからきっとどんな服でも似合うんだろうな。