こっちむいて伏見!





「…ごめん、ありがとう…」


コンビニのトイレの外で待っていた伏見にアタシは声をかける。


「ホンマ、オマエって…
どうしようもない奴やな…」


彼はハンカチを差し出しながら呆れた表情をする。


「どうしようもなくてもええやん、別に…。
アタシがこうなったかて伏見は見捨てんと一緒におってくれたやん?」


「は?」


そして彼はひとつため息つき、


「変な奴」


そう言って笑った。



あ、笑ってる。

自分の好きなパソコンやロボットとかそういうの関係なく。


アタシと一緒にいて、
それで
笑ってる。


なんか、
嬉しい。
すごく。


「へへっ…」


つられてアタシも笑顔になる。




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