こっちむいて伏見!
「話…ってなんですか?」
アタシは先輩にマグカップに入れたお茶を渡しながら聞く。
そして次に伏見の作業している机に置く。
「うん、
深草、ここに座って?」
「はい?」
先輩の声に振り向いてアタシは素直に席につく。
それでも伏見は知らん顔している。
「ほら、
伏見も!
先輩が話あるって言ってるんやから…」
「あ、伏見はどっちでもええから」
そう言ってアタシを制する。
「は?」
不思議そうな顔をするアタシに先輩はにっこり笑ってこう言った。
「まあ、ええから、
聞いて?
俺さぁ、……深草のこと、
どうやら好きになったみたいなんやなぁ」