こっちむいて伏見!
決定的だったのは。
藤森先輩がクラブの最後の日に深草に告白したこと。
ぼんやりと聞いていたけれど、
こころの中がチリッと痛んだんだ。
それまでの自分のことがわからないのに、
また余計なわけわからない感情が俺を襲った。
あのふたりが付き合おうが、
どうしようが
俺の知ったことじゃない。
それに考えなくても深草は先輩と付き合うだろう。
だからあのときも
先輩と付き合うんだろうと言ったのに。
またわけのわからない表情を俺に見せた。
どうしてアイツが怒るのかわからない。
うーん…。
わからん、
わからん。