こっちむいて伏見!
アタシが拒絶してるってのが
わからないんだろうか、
コイツ。
鈍すぎるにもほどがある気がする。
もう考えるの、
しんどいから近づいてこないで欲しいんだけど。
気になるのは気になるけど。
想いはできるだけ遠くに置いておきたい。
「えっと…」
少しして彼がなにか言いかけたとき、
アタシはまた悪いこと言われるんじゃないかって思った。
そしたら居ても立ってもいられなくなって思わず、
彼の言葉を遮った。
「寄るな、近づくなっ!」
そして席を立ち上がり、
その場から離れた。
そんなアタシの態度に
ぽかんとした表情で突っ立ったままだったのがわかったけど。
知らない。
そんなの、
知らないもん。