こっちむいて伏見!


でも…、

それでもアタシは…。


本当に。

彼のことが好きなんだったら
ちゃんと話聞けばよかったのに。


アホだなあ。


「…彼から逃げてた、
アタシが悪いんです。
もっとちゃんと彼の話を聞いていれば…」


答えながら声がだんだん小さくなっていく。



「でもやっぱり伏見のこと、
好きなんやろ?」



確かめるように、
先輩はいつものやさしい声でアタシに言う。




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