こっちむいて伏見!


「でも…」


「こないだそんな話を伏見から話を聞いて、
すぐにオマエに言えばよかったのに言えなかった。
言おうと思えばいつでも言えたはずやのに。
ごめん。
でも
都合のいい話かもしれへんけど、
俺の気持ちはわかってほしくて…」


どうして謝るの。

先輩は悪くないのに。


悪いのはアタシ。



「…先輩は悪くないです…。
アタシのほうが悪いんです。
ごめんなさい…」


アタシはそれだけ言うので精一杯。


そしてとうとう我慢していた涙が一粒、
握りしめていた手の甲に落ちる。



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