こっちむいて伏見!


「俺は深草の笑顔が好きやからね、
いつまでもそんな風に哀しむ顔は見たないし。
そやから、
ちゃんと伏見と話して来いや?」


「先輩…」


「まあ、でも、
その代わり、
いつでも伏見にいけずされたら俺んとこおいで?」



先輩は、いつもアタシの気持ちを一番に考えてくれている。



「…ありがとう
…ございます…」


そんな言葉では足りないくらいに先輩には感謝の気持ちでいっぱいだ。

でもそれだけの言葉でしか伝えられないことに歯がゆさを感じる。


先輩が女子生徒に人気があるのはきっと外見だけじゃないんだろうな。


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