こっちむいて伏見!


とりあえず、
こんなに暗くちゃ、
ただでさえ近眼で歩きにくいんだから。

電気をつけなければ。



アタシはゆっくりと足元を確かめながら壁伝いに中へ入っていく。


それにしても
メガネかけてないし、
暗いのとで余計に見えにくい…。


それでもこけずになんとか歩けているのは
はっきりと見えなくても今まで過ごしてきた所だから。


だいたいのカンでどこに何があるのかくらいはわかる。



そのとき
ちょうど手にスイッチの感覚が。


あった。

これか?



パチン。



その音とともに
一瞬で中が明るくなる。



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