こっちむいて伏見!
伏見は強情な奴。
でもさ、そこがなんともまた男らしくて、
カッコいいって思っちゃうんだけど…ね。
「もう、いいですよ、先輩。
無理矢理食べてもらっても、
たとえそれが美味しいものであっても、
美味しいって思えないですから」
アタシは諦めてボソッと先輩に言った。
「そうかー?」
「はい…」
伏見は先輩とアタシのやりとりを聞いてるのか聞いていないのか、
どっちだ?
そのとき部室のドアがバタンと勢い良く開いた。
「おい、藤森。
さっきの話、
もう一回話し合いするって言うてるから、
生徒会室まで戻って来いってさ?」
生徒会のひとだろうか?
どうやら先輩を呼びにきたようだ。