こっちむいて伏見!
・長い髪、キライ?
「藤森先輩はいっつもクラブに来る時間が遅いですね?」
アタシは部室をホウキで掃きながら聞く。
入部してからアタシは、予定通りの雑用係で活動中。
でもそのおかげで自分で言うのもなんだけど。
今まで埃だらけだったこの部室も
ずいぶんとキレイになった…。
ような気がする。
まぁ、ほとんど部室に寄り付かない先輩と、
掃除なんかと縁遠い伏見とじゃあ、
この部屋も汚れていくばっかだもんね。
「うん、生徒会が毎日あるからねぇ。
どうしてもそっち優先になるし。
でもこれでも結構頑張って抜けてきてんねんで?
なぁ、伏見?」
先輩は伏見に同意を求める。