こっちむいて伏見!
「オマエも深草と話したいんちゃうの?
会話に参加する?」
先輩は伏見の怒りなど全く気にせず、
ニヤニヤしながら彼へ近づいて言った。
「だから!
そんなんじゃないです!」
対照的なふたりを見ていたらだんだんとアタシはいたたまれなくなってきた。
「ふーん」
先輩は伏見の頬をペタペタと軽く叩く。
アタシは慌ててふたりの間に入る。
「ちょ、先輩、
ダメですって。
あんまり話、
ややこしくしないでください」
アタシ的にはゆっくりでもいいから良い感じになれたら、
って思ってるけど先輩はどうも強引に進めたがっているようだ。
それはマズイから。
こんな状態で本当に藤森先輩はアタシの力になってくれるんだろうか…。
ちょっとやりすぎなところあるし。
だいたい、
面白がってるだけにしか見えないような気もする。