眠れぬ森
こんなホテル、女友達とすら泊まったことない。

一泊二人で3万は軽く超えそう。

ハルキ、えらく奮発しちゃって、何があったのか・・・。

部屋は、スイート・・・まではいかないけど、結構広い部屋だった。

ふかふかのベッドに腰を下ろす。

あぁ、気持ちいい。

部屋のほとんどが窓。

街の夜景が鮮やかに輝いていた。


「素敵なホテルね。どこで見つけたの?」

ハルキは上着を脱ぎながら、私の方を振り返る。

「インターネット。」

私はくすっと笑った。

きっとハルキも初めて泊まるんだ。

ミズキちゃんですらまだ泊まったことがないホテル。

普通に嬉しかった。


ハルキは私の横に座った。

そして、じっと私の顔を見つめる。

私の胸の中心が熱く鼓動を打ち始めた。
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