眠れぬ森
ハルキの腕の中でつぶやくように言った。

「私、今まで結構いい加減に生きてきたけど、これほどまでとは思わなかったわ。これも自分のだらしない生き方のツケ?」

「こういうことも、長い人生の中にはあったっていいじゃん。」

「言っておくけど、あなたとこういうことになっても、私はタクミと結婚する。それでも構わない?」

最後の賭けだった。

この言葉にハルキはどうでるんだろう。

「構わない。俺は今のこの気持ちが大切だって思ってるから。」

笑うしかなかった。

ハルキ、おもしろい。


ハルキはそのまま優しく私をソファーに横たえた。

何度も「ミク」と呼びながら、優しく私を抱いた。


あまりにも簡単に超えてしまった一線を、私はどう解釈すればいいの?

私のこれからの人生はどうなるの?
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