純愛 ~守りたい~
どのくらい時間が過ぎたのか、すっかり窓の外は暗くなっていた。
あたしは床に座り込んだまま、窓の外に見える月を眺めていた。
『ほ…穂乃嘉!?』
その声に振り向くと、ドアの前には夏津紀が立っていて、あたしを見ると駆け寄って、抱きしめた。
『どした?』
そう言って頭を撫でてくれた。
『桐也がね…死んじゃったって……看護師さんが…↓』
あたしが泣きながら言うと、
『だ…誰が、んな事言ったんだよ!ちょっと待ってろよ!すぐ戻ってくるから。』
夏津紀は走って部屋を出て行った。