純愛 ~守りたい~
『桐也……あたしこそ、ごめんね。』
あたしは謝って、涙を拭った。
『熱…全然下がってないんだね……。部屋、戻ろ?』
あたしは、桐也のおでこに自分のおでこをつけて言った。
頷く桐也に、
『焦んなくて良いよ…。あたしはもう離れないから。ずっと桐也んとこにいるから…。あたしも、桐也の笑顔、見てたいから。』
そう言って笑って見せた。
あたしの後ろで、ドカッ。といったさっきの音は、泣いてるあたしを見て、慌てた桐也が車イスから落ちた音だったんだ。
振り返ってみて、やっとわかった。