純愛 ~守りたい~
『なぁ。』
桐也は部屋に着くなり言った。
『ん?』
あたしがきくと、
『悲しくて穂乃嘉が泣くのは…これで最後だかんな!これからは、ホントに穂乃嘉を泣かせたりしねぇーし、穂乃嘉の笑顔は俺が守るから…。』
桐也の真剣な顔を見て、さっきまでの涙が嘘のように微笑んでいた。
桐也にしか、こんなくさいセリフは言えないと思う。
でもあたしは桐也の一言ひとことが、全てかっこよくきこえて仕方なかった。
『うん。信じてるよ。』
あたしはそう桐也に言った。