純愛 ~守りたい~
『夏津紀。』
あたしが軽く肩に触れると、
『大丈夫なのか?』
夏津紀は起き上がって、あたしにきいた。
『ごめんね…ありがとう。夏津紀は最近いっつもあたしと桐也を守ってくれんねぇ。』
そう言ってあたしが微笑むと、
『んな事ねぇーよ。少なくとも穂乃嘉を守ってんのは俺じゃない…。』
夏津紀は下を向いた。
『夏津紀のバカ……。』
泣くのは最後…桐也に言われたけど、涙は止められないもんだね。