私の春は指定席
私……ちゃんと笑えてるのかな

晴くんそんな顔しないでよ…


傷つけてゴメン 素直じゃなくてゴメンね…




「―――そう、わかった…オレもいっこ謝んなきゃ
あの切符ホントはただの切符なんだ…
あの日定期忘れて買ったヤツ

なんか…してあげたかったからウソついて ごめん」

晴くんはそれを言い残して私の前からイナクなってしまった。


今、手を伸ばしたら
間に合うのに…


最後まで優しい晴くんに何も言えず
私は涙をこらえることしかできなかった。




< 33 / 45 >

この作品をシェア

pagetop