眠れる森



その後、クリアに建物案内をするはずだったレオを含めた3人は、

「お腹、すかない?」

と、場違いなことを口にしたシルクによって食堂に向かった






「今日はビーフシチューですって、よかったですねシルク」




レオが兵のファイルを読みながら、廊下を歩くシルクに言った




「シルク?ちゃんと私の話し聞いて…………ませんでしたね?」




返事を返さないシルクを不思議と思い、書類からシルクを見た



正直、薄く笑ってるシルクに悪い予感が走った





「また、何かやらかしましたね・・・・・」




飽きれた顔のレオ




「してないよ。
ちょっとおねだりしただけ」




その顔でおねだりなんかしたら、食堂の女の子失神しちゃうんじゃないかしら?
と、ひっそりと心で思ったクリア



が、




「クリアさん漏れてますよ。ですが、その意見には私も同感ですね」




少し顔を後ろに向けならがレオが言った



「これからの献立は、シルクの気まぐれで変更になるかもしれませんね」


「あはっ、それいいね」


「えっ、いいのそんなんで……あ、」




言った直後、片手で口を押さえた



なんとなくヤバかった気がする
一度だけならず、二度も口に出ちゃったし…………





ビクビクするクリアの前で、不意に蒼に近い黒の髪がなびく




「っ!!!」


「心の声が出るとか、意外と可愛い行動とるんだね。
口に出ちゃったものは仕方ない…俺もレオも気にしないし」




息を飲んだ



やばいと考え込んでいたクリアに、至近距離でシルクが立っていたから




「シルク…むやみやたらにその顔を至近距離に持っていかない方が良いですよ。」




首を縦に必死に振って激しく賛成する











「・・・・・・・・・・・・残念」




たっぷり過ぎる間を置いてからシルクが言った






こうして、クリアの1日は終わった





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